桜を望む家
早良区野芥

福岡市早良区の、傾斜のある住宅地に建つ二世帯住宅です。敷地より4m低い西隣の公園の、大きな桜の木との関わりが主要なテーマでした。
北側の前面道路も、敷地の地盤より低い位置にあるうえに傾斜がついています。このような敷地に対して、できるだけ断面に無駄が生じないように所要室をスキップさせながら配置していった結果、5段の床レベルを持つお住まいとなりました。
主室西面の窓は5mの巾があって、公園の桜や三瀬方面の山並を望むことができます。そこから60cmほど上がったアトリエからは、また違った視点で桜を楽しむことができます。さらに60cmほど上がったところに、お母様の寝室とウォークインクローゼットがあり、ここは階段の踊り場から出入りする高さです。西日対策のため2階の主寝室と外壁の間に吹抜を設けることでできた白い大きな壁も、風景を切り取る横長窓と同じくらい魅力的なものに感じられました。
- 家族構成
- 夫婦+子供1人+母上
- 構造規模
- 木造2階建て
- 用途
- 専用住宅
- 敷地面積
- 157.69㎡(47.70坪)
- 建築面積
- 76.18㎡(23.04坪)
- 延床面積
- 137.87㎡(41.71坪)
- 設計監理
陶山良雄(陶山設計工房)
- 施工
- 有限会社 桑野組
- photograph
- harigane yousuke
FORZAコメント
2014年2月初めてフォルツァにお越し頂いてから家づくりのご要望をヒアリングするところからスタートした家づくり。眺望の良い2世帯住宅をコンセプトとし、ハウスメーカーではなく建築家に依頼する理由の中に家づくりを楽しみたい!という思いを持っておられました。
2015年2月3人の建築家コンペを行い悩まれた結果。2015年5月陶山設計工房の陶山さんに依頼する事に決定。設計におよそ1年を費やし翌年の4月に実施設計が完了し地鎮祭と工事契約を行われたのは、その年の秋。顔合わせ会をしたりその後の上棟式では餅まきを行ったりとかけがえのない家づくりの思い出もできました。
2017年7月サポート開始からおよそ3年5ヶ月ご家族の思い描いた家「野芥のT邸」が完成しました。これからも眺望の良いこの家でご家族の健やかな暮らしが続きますようにと願っています。